楽しみが
便利屋は、会社にいながら少しだけ、人となりの楽しさを感じることがあります。それは、いつものように派遣社員の女性と同期入社した同僚でお昼休みに散歩をしながら会話を楽しむことです。話題は、家庭の出来事や仕事悩みや愚痴まで、多岐に渡り、様々な話題になります。
花が咲いたとか、新緑、小鳥のさえずり、虫の音、紅葉や落ち葉、青空や雲など、節変わりの兆しを感じたり、オークションで購入したジャンク・オーディオを修理したとか、子供と飼っているカブトムシが成虫に成ったとか、無駄な仕事の愚痴とか、バカな上司の話しとか、お互いに話しを通して和気藹々と散歩するのです。
ところが、会社の景気も悪くなり、その派遣社員の女性が年末をもって解雇になります。便利屋とっては、大変さびしくなってしまいます。元を起せば、ITバブル崩壊の2001年と2002年のとき、正社員のリストラをして、その後、派遣社員で不足を補っていました。こでもか、これでもかと苦渋をなめながら、皆が歯をくいしばって頑張ったのです。
今になって振り返ってみると社員のリストラ、派遣社員の採用と解雇、そして、詐欺まがいの成果主義と、益してや少しだけ楽しみにしている散歩の会話まで奪われてしまうのです。
確かに今は谷の状態ですが、奪われたものは何倍にして返してもらいたいものです。そう思って良いことがあると前向きに考えることも大切です。景気が回復した暁には楽しみが再開できることを祈りたいものです。


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